令和8年5月・6月の熱中症救急搬送状況
統合レポート

本資料は、総務省消防庁において令和8年5月および6月の熱中症救急搬送状況(確定値)を統合・分析したものである。初夏から梅雨時期にかけての搬送実態を明らかにし、今後の更なる猛暑に対する警鐘を鳴らすものである。

  1. 救急搬送人員の総数および月別推移

令和8年5月および6月の2ヶ月間における熱中症による救急搬送人員の総数は8,240人となった。

  • 5月の状況:搬送人員は4,176人であった。これは、5月の調査を開始した平成27年以降で2番目に多い搬送人員数であり、早い段階から極めて高い熱中症リスクが生じていたことを示している。
  • 6月の状況:搬送人員は4,064人であった。
  • 推移の傾向:5月から6月にかけて人員は112人(約2.7%)の微減傾向にあるものの、両月ともに4,000人を超える高水準で推移しており、本格的な夏を前に対策の継続が求められる状況にある。
  1. 年齢区分別の搬送人員状況(統合データ)

年齢区分別の構成では、高齢者が全体の約6割を占める状況が継続している。

年齢区分搬送人員(5月+6月合算)構成比(%)
高齢者(満65歳以上)4,945人60.0%
成人(満18歳以上満65歳未満)2,265人27.5%
少年(満7歳以上満18歳未満)958人11.6%
乳幼児(生後28日以上満7歳未満)69人0.8%
新生児(生後28日未満)3人0.0%
合計8,240人100.0%

主要な傾向: 高齢者が全体の60.0%を占めており、加齢による生理機能の変化や暑さに対する感受性の低下が、搬送リスクに直結している。全世代において、高齢者を重点的な見守り対象とする必要がある。

  1. 初診時における傷病程度別搬送人員

この2ヶ月間で、計6名の尊い命が熱中症によって失われている(5月:4名、6月:2名)。熱中症は、早期の対応が遅れれば死に至る危険な病態であることを再認識しなければならない。

傷病程度搬送人員(5月+6月合算)
死亡6人
重症(3週間以上の入院加療を必要とするもの)182人
中等症(入院診療を必要とするもの)2,850人
軽症(外来診療で入院を必要としないもの)5,155人
その他47人
合計8,240人

分析: 最も多いのは「軽症」であるが、入院を必要とする「中等症」以上の割合は、5月が約36.0%、6月が37.6%と、いずれの月も高い水準にあり、重症化の危険が常に潜んでいる。

  1. 発生場所別の搬送人員状況

日常生活の場である「住居」での発生が最多であり、かつ増加傾向にある点が極めて憂慮される。

  1. 住居(敷地内全ての場所を含む):2,731人
  2. 道路(一般道路、歩道等):1,761人
  3. 公衆(屋外:競技場、屋外駐車場、駅ホーム等):1,082人
  4. 仕事場①(道路工事現場、工場、作業所等):630人
  5. 公衆(屋内:飲食店、百貨店、駅地下ホーム等):608人
  6. 教育機関(幼稚園から大学等):494人
  7. 仕事場②(農・畜・水産作業場所):278人

発生場所の分析: 住居内での搬送人員は、5月の1,264人(全体比30.3%)から6月の1,467人(全体比36.1%)へと、実数で約16%増加している。特に6月は、全体人員が微減する中で住居内発生のみが増加しており、室内での適切な室温管理やエアコン使用が不十分であった可能性が示唆される。

  1. 統計から見る主要な傾向と洞察
  • 高齢者の高リスク性の固着:高齢者が搬送人員の約6割を占める傾向は変わらず、特に自宅内での発症が懸念される。
  • 住居内搬送の急増:5月から6月にかけての住居内発生率の上昇は、梅雨時期の湿度上昇や「まだエアコンを使う時期ではない」という油断が影響していると考えられる。
  • 教育機関における搬送の減少:5月の311人から6月は183人へと大幅に減少した。これは、5月に集中する運動会等の学校行事が一段落したことや、5月の多発を受けて学校現場での警戒が強まった結果と推察される。
  • 重症化の常態化:中等症以上の割合が安定して35%を超えており、救急搬送が必要と判断される事案の3件に1件以上は入院を要する深刻な事態となっている。
  1. 熱中症予防に向けた留意事項

7月中旬以降、気温がさらに上昇し、全国的に厳しい暑さが続く見込みである。多数の死傷者を出す猛暑は、もはや「災害」である。統計データを教訓に、以下の対策を徹底されたい。

  • 具体的な予防行動の徹底
  • 喉が渇く前に、こまめな水分・塩分補給を行う。
  • 室温をこまめに確認し、扇風機やエアコンを適切に使用する。
  • 外出時は日傘や帽子を活用し、熱中症警戒アラート発表時は不要不急の外出を避ける。
  • 屋外作業時は、日陰でのこまめな休憩を確保する。
  • 「共助」による命の守り方
  • 高齢者や子供は、自ら不調を訴えられない場合がある。周囲の人や離れて暮らす家族による「水分は取っているか」「エアコンは入れているか」といった積極的な「声かけ」を徹底すること。

以上、統計データが示すリスクを正しく理解し、一人ひとりが徹底した予防対策を講じることが、この「熱中症」から命を守る唯一の手段である。

参考資料

総務省消防庁救急搬送状況令和8年の情報を利用しています。

熱中症情報 | 熱中症情報 | 総務省消防庁

「本コンテンツの一部(又は全部)は生成AIツールを使用して作成しました。」