令和8年7月 熱中症救急搬送状況
統計分析レポート(7月19日までの速報値)
- はじめに:本レポートの目的と概要
本レポートは、令和8年夏季における熱中症救急搬送状況を専門的視点から可視化し、公衆衛生上のリスク低減と具体的な対策を促すことを目的としています。 令和8年6月29日から7月19日にかけて、搬送人員は週を追うごとに劇的に増加しており、特に直近1週間での急増は極めて深刻です。救急医療体制への負荷を軽減するためにも、速報値に基づく現状分析と警戒を共有します。
- 救急搬送人員の推移と急増の分析
令和8年6月29日から7月19日までの3週間の搬送人員の推移は以下の通りです。
| 期間 | 週別搬送人員(人) | 前週比(倍率) |
|---|---|---|
| 第1週(6月29日~7月5日) | 1,370 | - |
| 第2週(7月6日~7月12日) | 4,580 | 約3.3倍 |
| 第3週(7月13日~7月19日) | 10,857 | 約2.4倍 |
公衆衛生上のデータ分析によれば、第1週と比較して第3週の搬送人員は約8倍に急増しています。5月1日からの累計搬送人員(24,430人)に対し、直近1週間(第3週)の寄与率は約44.4%に達しており、極めて短期間に被害が集中している異常事態といえます。
- 年齢区分別搬送人員の特徴
搬送人員の構成を分析すると、依然として高齢者が過半数を占めています。
| 期間 | 高齢者(満65歳以上) | 高齢者の構成比 |
|---|---|---|
| 第1週(6月29日~7月5日) | 862人 | 62.9% |
| 第2週(7月6日~7月12日) | 2,827人 | 61.7% |
| 第3週(7月13日~7月19日) | 6,734人 | 62.0% |
【年齢区分の定義】
- 新生児:生後28日未満の者
- 乳幼児:生後28日以上満7歳未満の者
- 少年:満7歳以上満18歳未満の者
- 成人:満18歳以上満65歳未満の者
- 高齢者:満65歳以上の者
分析とリスクの指摘:
- 高齢者の継続的な高リスク:すべての期間で搬送人員の6割以上が高齢者です。体温調節機能の低下や喉の渇きを感じにくいといった身体的特徴が、被害の大きさに直結しています。
- 現役世代の動向:第3週において「成人」が3,270人(30.1%)に達しており、就業中や外出中のリスクも無視できない水準まで上昇しています。
- 少年の発生:少年(7歳以上18歳未満)も第3週では798人(7.4%)に上り、後述する教育現場でのリスク管理が急務となっています。
- 発生場所別の詳細内訳と傾向
搬送人員が1万人を超えた第3週(7月13日〜7月19日)の発生場所別データから、生活環境に潜むリスクを分析します。
- 住居:4,523人(41.7%)
- 敷地内全ての場所を含み、依然として最多。屋内での適切な空調管理が不可欠。
- 道路:2,326人(21.4%)
- 一般道路、歩道、高速道路等。外出時の直射日光と輻射熱が要因。
- 公衆(屋外):1,095人(10.1%)
- 競技場、駐車場、野外会場、駅の屋外ホーム等。
- 仕事場①:985人(9.1%)
- 道路工事現場、工場、作業所等。労働安全衛生の観点から厳重な警戒が必要。
- 公衆(屋内):801人(7.4%)
- 劇場、飲食店、百貨店、病院、駅の地下ホーム等。
- その他:599人(5.5%)
- 教育機関:337人(3.1%)
- 幼稚園から大学までの教育施設。第1週(56人)から約6倍に急増しており、学校現場での活動判断が極めて重要。
- 仕事場②:191人(1.8%)
- 田畑、森林、海、川等(農・林・畜・水産作業に従事している場合)。
アナリストの視点: 最多の「住居」については、特に独居高齢者等の「見守り」が欠かせません。一方で、「教育機関」での搬送数が短期間に激増している点は特筆すべきであり、学校行事や部活動における活動制限の徹底が急務です。
- 初診時における傷病程度別の内訳
搬送時の重症度データは、事態の深刻さを如実に示しています。
| 期間 | 軽症 | 中等症 | 重症 | 死亡 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1週 | 874人 | 453人 | 28人 | 0人 | 1,370人 |
| 第2週 | 2,652人 | 1,761人 | 105人 | 7人 | 4,580人 |
| 第3週 | 6,361人 | 4,061人 | 321人 | 14人 | 10,857人 |
【傷病程度の定義】
- 死亡:初診時において死亡が確認されたもの
- 重症:傷病程度が3週間以上の入院加療を必要とするもの
- 中等症:重症または軽症以外のもの(入院加療を必要とする)
- 軽症:入院加療を必要としないもの
分析のポイント:
- 命に関わる深刻な事例の増加:第3週には死亡14人、重症321人が発生しており、救命救急の現場に強い負荷がかかっています。
- 軽症の定義に関する注意:出典の注釈にもある通り、「軽症」であっても早期に病院での治療が必要だったケースや、通院が必要なケースが含まれます。軽症=安全と自己判断せず、早期の受診が重要です。
- 地域別(都道府県別)の搬送人員動向
第3週(7月13日〜7月19日)において、搬送人員が突出して多い都府県は以下の通りです。
- 大阪府:1,041人
- 愛知県:797人
- 東京都:783人
- 兵庫県:659人
- 埼玉県:564人
また、5月1日から7月19日までの累計搬送人員が1,000人を超えている自治体は、埼玉県(1,263人)、東京都(1,447人)、愛知県(1,605人)、大阪府(1,867人)、兵庫県(1,277人)、福岡県(1,443人)の6都府県です。これら人口密集地において被害が顕著である背景には、都市部特有のヒートアイランド現象に加え、活動人口の多さが要因として挙げられます。
- 総括と熱中症対策の重要性
本統計分析から得られた、現在の公衆衛生上の重要課題は以下の3点です。
- 異常な搬送人員の増加速度:わずか1週間で累計数の4割以上が搬送されるという、爆発的な増加傾向にあります。
- 屋内・教育現場でのリスク:最多発生場所の「住居」に加え、「教育機関」での発生が急増しており、環境に合わせた個別の対策が必須です。
- 深刻化する症状:重症・死亡事例が週を追うごとに増加しており、もはや単なる「暑さへの不快感」ではなく「生命の危機」として捉えるべき事態です。
熱中症は、防ぐことができる災害です。適切なエアコンの使用やこまめな水分・塩分補給といった個人の行動変容はもちろん、統計上顕著な「高齢者」を守るためには、「周囲への声掛け(共助)」が不可欠です。室内温度を互いに確認し合うなど、社会全体での警戒レベルの引き上げを強く訴えます。
※本レポートの数値は速報値であり、後日修正される可能性があります。 出典:令和8年 熱中症救急搬送状況(各週速報値)
「本コンテンツの一部(又は全部)は生成AIツールを使用して作成しました。」




